2017年宮城県ベンチプレス大会66kg級において137.5kgで県記録
を更新された菅野達也選手に練習方法などをお聞きしました。
菅野選手は定評のある正確なフォームで毎回着実に記録を
伸ばしており、そのベンチプレスに対する研究熱心な姿勢は
多くの選手のお手本となっております。
さらに家でトレーニングを行うホームトレーニーとしての心境などもお聞き
しましたのでぜひ参考にして頂きたいと思います。
■現在のトレーニングメニューを教えてください。
アップ 足上げでグリップ幅75cm
40kg×10 60kg×10 80kg×10 100kg×6 110kg×3
120kg×1
メイン@ 120kg×3×5セット(パワーフォーム グリップ幅75cm インターバル6分)
メインA 95kg×13 85kg×13 77.5kg×12 70kg×12 60kg×13
(足上げ グリップ幅75cm インターバル1分30秒)
■トレーニングの頻度を教えてください。
ON-OFF-OFF-ON-OFF-OFF・・・1日やって2日休むので週2〜3回
■メインセットのインターバルを教えてください。
メイン@は6分、メインAは1分30秒
■補助種目は何をされていますか。
ほぼ補助種目はやっていない。
たまにやるのはディップス・チンニング。
■記録が急に伸びた時の理由を教えてください。
・ベンチプレスが面白くてやる気に満ちていた気持ちを
維持していた。
・高頻度トレーニングに切り替えたから (週4回の基本的なK'sジムのトレーニング)
■サプリメントは摂られていますか。
筋トレ開始から終わるまでにEAA(5g)とプロテイン(20g)を混ぜて1杯、
筋トレ終了後にプロテイン一杯、OFF時には一日1〜2回のプロテイン。
■これは重要と思われるテクニックはありますか。
高重量一発挙げは、ラックからシャフトを外す時に重いと
感じるようだとその指令が脳から筋肉に出されてそれなりの
重量しか挙がらなくなるから、ラックから外す時はシャフトに
パワーを十分に溜めこんでから軽く感じられるように外す。
スティッキングポイントを自分で把握してそこを重点的に鍛える。
(自分の場合は胸に近いところ近辺が弱いので、胸から15センチ位の
ストロークでハイスピードで反復する。最後のレップはもちろん最後まで
挙げきる)
■記録が伸び悩んでいる時はどうされていますか。
・低重量高レップから高重量低レップにする、またはその逆。
・足上げベンチの採り入れ
・ベタ寝ベンチの採り入れ
・グリップ幅の変更
・セット重量のやり直し(8RMから20kg位下げてやり直す等)
■初心者におすすめの練習法を教えてください。
・究極のブリッジは組まないで(60%位)練習
・足上げベンチ
・ケガをしないフォームを身につけて筋量アップよりの
トレーニングの実践
・短期間で届きそうな目標を立ててトレーニングする
・自分のフォームを確認するために動画を撮る
■初心者が注意すべき点を教えてください。
怪我をしないフォームを身につける
■よく見る間違った練習方法などありますか。
メインセットの重量設定
○○kg×○回×3〜5セットとか決めてトレーニングする時に
きっちりできて満足して帰る人がいるが、本当に扱うべき
重量なら同重量で数セットは無理なはず。
■試合での失敗経験はありますか。
第一試技に余裕のない重量でやってしまい、しかもフォームが
悪くて体力を使ってしまい、第二・第三試技に勝負できなかったこと。
■ケガをされたことはありますか。
そこからどのように復帰しましたか。
過去に肩痛が8回ほどありますが、無理のかからないフォームを
見つけてやや軽い重量で同じ練習頻度でやり続けた。
■自宅のトレーニングではどうやってモチベーションを
維持していますか。
・音楽を聴きながらやる
・時々別のジムに行ったりして刺激をもらう
・時々他のベンチプレッサー・パワーリフターの方々とコミニュケーションをとる
■日常生活で気をつけていることはありますか。
食べたいものは何でも食べていますが、体重計は毎日上がる。
■最後にベンチプレスについて思うことをお願いします。
七転八起精神で地道にトレーニングして、ベンチプレスを
楽しんで記録を伸ばしていきたいです。
どうしても単調になりがちなホームトレーニングですが、菅野選手は
常に研究・挑戦し続けて結果を出しています。
全国大会も視野に入れており今後ますます記録は伸びそうです。
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